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まず知ってほしい 村のあらまし

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geography

奈良県の南東部に位置する下北山村は、上北山村や十津川村、和歌山県北山村、三重県熊野市に接しています。四方を山に囲まれ、面積の約半分が「吉野熊野国立公園」に指定。西側には世界遺産「大峯奥駈道」を有する雄大な大峯山系が連なります。県庁所在地である奈良市や大阪までは車で2時間40分ほどかかりますが、市街地のある熊野市までは約40分ほど。便利ではありませんが、不便ではなく、むしろ物理的に便利を得にくい場所にあるからこそ育まれる“豊かさ”を感じることができます。

population

村には現在、およそ800人が暮らしています。そのうち、子どもの数は50人ほど。お世辞にも人口が多いとは言えませんが、毎年10〜20名が村へと移り住んできており、多様な関わりや移住の可能性を育む関係人口の創出にも積極的に取り組んでいます。人々の心の距離が近く、声を掛け合い、手の届く範囲のつながりを大切にしたい人にとっては、毎日が心地よいはずです。

climate

下北山村は「表日本型」の気候で、夏季は「東風」、冬季は北西の「季節風」が強く吹きます。山あいでありながら、集落の標高は高いところで400mほど。熊野灘に近い山岳地帯のため、海洋の影響を受け、多雨地帯に区分されますが、山々の間隔がやや広いため日当たりが良い場所も多く、比較的温暖な気候といえます。冬の積雪は少なく、平均で年に1〜2回程度です。

water

村を流れる河川は、太古より大台ヶ原や大峯山系の豊かな原始林を水源とし、あらゆる生き物たちの命と暮らしを育んできました。川底がひと目でわかるほど透き通った水は、自然の豊かさと尊さを湛えています。中でも、前鬼川の渓流はその美しさが評判となり、いつからか「前鬼ブルー」と呼ばれています。

history

村の起こりは平安時代。約1300年前に誕生した、役行者を開祖とする山岳宗教「修験道」の発達により、山伏たちの往来が始まったことに端を発します。下北山村は「修験道」の修行場として開かれた世界遺産「大峯奥駈道」の中間にあるため、物資補給のために多くの山伏が出入りしたのです。村内8ヶ大字の氏神である「池神社」も役行者によって開かれたといわれており、今なお、その信仰は人々を通じてこの村に息づいています。

event

桜の時期に開かれる「桜まつり」やお盆に開催される「夏まつり」には、村内はもちろん村外からもたくさんの人が訪れます。秋には、「池神社」の大祭が行われ、大人も子どももお揃いの法被を着て神輿を繰り出し、五穀豊穣をお祝い。冬のスポーツ公園はカラフルなイルミネーションに彩られます。そのほか季節に沿いながら、大小さまざまな行事ごとが行われています。

agriculture

村民の多くは、野菜などを自家栽培し自家消費する兼業農家ですが、近年は高齢化に伴って増えてきた遊休農地を活用して、村の在来種である伝統野菜「下北春まな」の生産が行われています。「下北春まな」は下北山村の気候でしか育たないといわれる品種で、毎年種を継いで栽培してきました。甘みと苦味のバランスがよく、漬物にしてごはんを包む「めはり寿司」にしたり、お鍋に入れたりして食べると最高においしいです。

forestry

面積の9割以上を森林が占めるこの村では、大型の機械を必要としない「自伐型林業」による山林の循環を目指しています。国策によって後押しされた山々への植林でしたが、安価な外国産材の流入や木材建築需要の低迷などにより、国内の山林価値は低下。木の価格と施業コストのバランスが崩れ、放置山林が増加しています。その解決策のひとつとして、村では山林所有者や地域が自立・自営で林業を行う自伐林家の育成に取り組んでいます。

fishery

豊かな森林に育まれた清流を引き込んで、鮎やアマゴといった川魚の養殖が行われています。育った魚たちは飲食店に出荷されたり、家庭の食卓にのぼったり、釣り人たちを迎えるために川に放流されたり。川魚特有の臭みが少なく、頭から尻尾までおいしいと評判です。自然の恵みを育てていただく、生きる技術のひとつがここには残されています。

products

伝統野菜「下北春まな」、家庭それぞれの味がある「番茶」、村のお母さんたちが手作りする「南朝みそ」、吉野杉の端材でつくられる「割箸」、そして“邪を祓う”ことからその名になったといわれる柑橘「ジャバラ」。そのほか新たな特産品作りにも挑戦中です。この土地の風土から生まれる品々を、ぜひ来村して、またはふるさと納税の返礼品で、ぜひお楽しみください。

tourism

19万m²という広大な敷地につくられた「下北山スポーツ公園」には、グラウンドやフットサルコート、コテージやオートキャンプ場といったスポーツ・アウトドアを楽しめる施設が充実。温泉やレストランが入った「きなり館」や、子どもと遊べるアスレチックなどもあり、個人も家族も団体も、一日過ごすことができます。また、渓流釣りやダム湖でのバス釣りも人気。シーズンには多くの人が訪れています。

Relocation / Exchange

2017年、山村留学の寄宿舎だった「やまびこ寮」をリノベーションし、「コワーキングスペース BIYORI」をオープン。さまざまな事業者と連携しながら、東京方面でのプロモーションと来訪者の受け入れを積極的に行ってきました。また、2020年12月には、慶應義塾大学や大阪工業大学の学生たちと協力して整備した新たな移住交流体験施設「むらんち」も誕生。ひとつひとつの出会いやつながりから生まれる“希望”を育んでいます。

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